『窓際FIREを目標にする!』会社で働きながら、のんびりと運用を続け、キャッシュフロー生活を両立させる。

 前回、自分自身の運用についての考え方と実践を忘備録として記載しましたが、今回はその補足である基本的な生き方全般と娑婆での暮らし方の具体的方法についてとなります。

 そのうちの一つの暮らし方については、まずは衣食住についてです。「衣」についてはもともとあまり興味がなかったので、そのまま質素な装いを続けており、当たり前になっていることです。

 何はともあれ目立たない。それは他人からの嫉妬や嫌がらせを招くような派手な服装、派手なアクセサリーや時計、いかにもな高級車を乗り回したり、高層マンションの上層階物件を買わない。家も地味な色の塗料を使うなど周りから浮き上がらないよう景観にも配慮して、静かに生活するというルールを課しています。

 関西出身なので、関東人とは違って、もともとカッコをつけることにまったく興味が無く、今後も着飾ろうとも思わない。つまり他人から見える部分に極力お金を使わず、家具・寝具・健康食品・室内で完結する趣味など他人から見えないところにお金を使うか、証券口座に置いておくようにするということです。

 着ている服がUNIQLOやワークマンなら、街では迷彩服みたいなものです。女子高生の制服が街並みの迷彩服と同様な効果を持つのと同じです。
10年くらい前から、自営業で商売を手広く行っている友人はある程度、自身の商売の目途がついてきて、クルマを軽自動車から大きなクルマに買い替えたり、接待に出掛けるときにパリっとしたブランドの服装を身に纏うようになった途端、すぐに税務調査が入ったりしていました。

となりの億万長者 〔新版〕 ― 成功を生む7つの法則 - トマス・J・スタンリー, ウィリアム・D・ダンコ, 斎藤 聖美


 多分、そういう姿が気に入らない、近くの住民のタレコミかかつての従業員、もしくは取引先が密告したために税務署に入り、そのためにガサ入れが行われたようです。結果として、彼女は脱税などは無く、無事に済みましたが、日本人の嫌な部分を知ることになりました。

 成功者への妬みの感情などはまったく建設的ではなく、そんなヒマがあれば、自分の仕事をしっかりと頑張れば良いのにと思ってしまいます。まあ、最近は闇バイトだ詐欺だと治安が悪くなってきていますので、他人の目にも気をつけるにこした事はない。

 現在住んでいる家は地味な物件でもあり、やっかまれるような環境ではないので、流石に警備会社と契約するかまでには至っていません。某有名警備会社や別の某会社の担当さんが会社に来た時などに世間話をしていて、彼らに警備一連の費用を聞くと、一軒家の通常レベルの防犯対策パックのお値段について詳しく説明してくれました。

 それによると防犯機器のレンタル契約を行う場合、初期費用が設備設置に80000円、月額料金が約8000円で年間で10万円弱となっているとの事でした。これは年金だけしか収入がない世帯には厳しいでしょうが、急に強盗に入られたり、痛い目にあって殺されるよりはマシです。

 それに加えて独居世帯の場合の生存確認代として納得できて、老後の安心のための投資だと割り切れるならば、それはそれとして良いのかもしれない。年間で10万円くらいを捻出するには債券なら利回り3%で考えると、元本350万円くらいの運用資金で10万円くらいを金利収入で得られる計算となります。ぼくは必要経費を払う場合、運用の利回りをこういった手数料に充てるという発想を持っています。

 そうやって考えると、退職後、1ヶ月に25〜30万円必要だとすると、年間生活費に300〜360万円必要になります。それをどの項目にどれだけ充てれば生活が破綻せずに快適に暮らせるか。

 サラリーマン世帯の退職後キャッシュフローの中心は年金で、年間200万円くらいの金額が振り込まれると、年間不足額は100〜160万円。90歳まで寿命が続くと、毎年不足分100万円✕25年分で2500〜3600万円ですので、資産運用のゴールは最低限これくらいの金額になりそうです。

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 “Die with Zero”や「人生100年時代」などと囃し立てられておりますが、あれは金融機関が老後が不安な高齢者からお金を巻き上げるために使っている方便なので、気を付けられたい。あくまでもミレニアム世代やここ10年くらいに生まれた子供たちの予想寿命が100年であるだけであり、不摂生を続けてきた昭和世代の寿命のことではない。

DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール - ビル・パーキンス, 児島 修


LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略 LIFE SHIFT - リンダ・グラットン, アンドリュー・スコット, 池村 千秋


 それはともかく、生きていくには先立つものがないと始まりません。急に給料が上がるわけでもなく、明日1億円の宝くじが当たるわけでもない現役世代の黄昏時を迎えた僕らがやるべきこと、それが“窓際FIRE”なのです。

 FIREとは経済的自立と早期引退をセットで考えるということで、20代後半~30代の若者たちが憧れる将来像の一つですが、なかなか難易度は高い。その種類には①ファットFIRE②リーンFIRE③バリスタFIREが知られています。

 これは①は完全に引退しても、リッチな生活を続けられるほどの資金を手にした勇者ができるFIREです。もちろんこれが一番夢がありますが、難易度は圧倒的に高い。最低でも資産額2億円くらいで、毎年の運用収益が1000万円ほどあれば余裕でしょう。

 ②は3000~4000万円くらいの資産額で、年間収益200万円程度で細々と暮らすやり方で、物欲のない人にしかできない。株式などが暴落すると、途端に資産額が底を尽きてしまうので、お勧めは出来ません。

 まだ現実的なのは③のやり方で、いったんは会社を辞めるが、コツコツと週3日程度のバイトをしながら、食費の10万円くらいを稼ぎ、社会との接点を保ち、生活費の足しにするスタイルです。

 ただ、これらには会社を辞めるという大きな決断と運用で食べていける知識が不可欠です。そんなことをせずとも、そこそこ責任があるものの、役員や部長ではない中間管理職のポジションをキープしながら、残業をせずに出世もせずに定年までを上手く泳ぎ切る第4の方法となる“窓際FIRE”(コーストFIRE)が一番理に適っているのではないかと秘かに思っています。

 もちろん、これは手抜きをしながら出来ることではなく、ポジションに応じた仕事での成果をきちんと出しながら、出世などの欲をデトックスして、会社員のリソースや旨味をしっかりと享受するというスタイルです。出世の枠は年々少なくなっていきますが、出世欲を捨てられない人はいつまで経ってもギラギラしていて、無謀な争いに挑んでいるように見えます。

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 僕が50代になってから、ずっと探していたのはこういう働き方であり、運用との両立が出来て、しかも会社からは感謝されるポジションに就くというわき役に徹するスタイルです。この立ち位置にはライバルは生まれませんし、やっかみも生みません。

 仕事についても、毎年の運用収益が労働収入の年間の合計金額と同じくらいになったら、もう引退しても大丈夫となるかもしれません。自分と金融資産との共働きというイメージです。仕事がなければやっていけない状態はストレスに満ち溢れていますが、いつでも辞めれるという運用収益合計と労働年間収入がイーブンになる状態まで持ってくれば、圧倒的に気持ちに余裕が生まれ、イライラしなくなります。

 僕も現在は仕事については“株式会社〇〇2025年度版”というRPGであるという捉え方をしており、毎年ルールがマイナーチェンジしていく“無理ゲー”だと思い、楽しみながらプレーしています。

 上司の攻撃「上司が今日までに仕事を仕上げろ!」と言ってきたとか、「これはやり直せ!」とかが来ると、「MPが20削られた!」とか、上手く行ったら、「経験値が3上がった!」とかを脳内でやっています。クリアするのは面倒くさいですが、ゲームだと思って働くと存外気楽に働けます。

 さてここまでして築きつつある窓際FIREポジションにいて、どういう運用を行うか。具体的に運用資産には株式・債券・不動産などがあり、向き不向きや好き嫌いなどの相性もあり、どれを選ぶかはその人次第です。

 好きなアイドルや芸能人を選ぶのと変わりなく、対象がアイドルか運用商品になるかだけで、推し活で課金するが如く、株や債券を買い集める感じです。アイドルやYou Tubeのライバー、ゲームに課金しても財産は築けませんが、積立投資を使って、NISAや確定拠出年金で株式投資信託やREIT、債券を購入して20年くらい続けて行けば、中年期にハッと気がつけば、いつの間にか数千万円は貯まっているでしょう。

 こうやって築いても、介護・医療関連費用に600〜1000万円くらい取られますので、総額で3000〜5000万円程度、最低限あると気持ちに余裕が出来そうです。サラリーマンの場合、退職金が平均的には2000万円くらいにはなるので、定年及び70歳過ぎまで再雇用まで働くことを前提に、年金の繰り下げ受給を行えば、65歳でもらうより40%増額されますし、覚悟を決めて75歳まで働くと、80%増えます。

 前述したように、平成から令和を働く世代はまともな年金をゲットするには40年払い込みでなく、50年払い込みだと覚悟するしかない。今の年寄は元気ですが、僕ら世代以下はバブル崩壊以降の経済的な焼け野原世代はゴルフなどの富裕層のお遊びもできず、ライフスタイルもお金の使い方も地味ですので、働き続ける抵抗感も少ないのではないか。また皆さんに聞きたいのはそんなに働くのは嫌ですかということです。

トゥー ビー リッチ = TO BE RICH 経済的な不安がなくなる賢い…


 実際問題、それまでまともに家事を行ってこなかった夫に、定年してからずっと自宅の居間でテレビを見続け、あれしろこれしろと奥さんに指図し続けたら、間違いなく、数年以内に三下り半を突き付けられ、金銭的にも人間関係的にも寂しい老後がやってきます。働けるうちは働いた方が楽しいし、ぼくは仕事も好きなので、プレッシャーのかからない範囲でのんびりとやっていきます。

 FIREの考え方も流行っていますし、身近にもいますが、総じてみな付き合ってくれる仲間はおらず、いつもヒマそうで、朝から晩までやることが無いし、充実感もなく、仕事復帰しそうです。

 次は衣食住の一つ、食事についてです。一人暮らしで定年後を生きていくとなると、厄介なのが毎日の食事です。自分だけだと好きなものばかりを選んでしまい、栄養素が偏るに違いない。それをどう防ぐか。毎日の宅配に頼るのか。夜ご飯はそれらのサービスに頼り、お昼はあちこち外食を利用し、朝はパンで良いやと決めれば、ギリギリ栄養失調とは無縁になりそうです。

 ただ宅配だけでは流石にすぐに飽きてしまうでしょうから、週3回とかにしたほうが良いかもしれない。料理ができないという方もいますが、今時YouTubeやネットの記事で料理のレシピは大量に投稿されていますので、簡単に覚えられます。

 一人暮らしだと野菜を食べなそうなので、伊藤園とかの1日分の野菜ジュースなどで補給が必要かもしれない。健康状態を出来るだけ良い状態にする基本はバランスの良い食事、無理のない就労、心地よい睡眠と老後の蓄えでしょう。

 最後の「住」については老人ホーム代金は土地を売って、それを入居費用に当てれば大丈夫でしょう。特養に入るには重い要介護の認定が必要ですが、なかなか難しく、家でのヘルパーさんの訪問介護サービスを受けるか。

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 まだ元気なうちにケアハウスに入ったり、介護度が進むにつれて、段階に合わせて移住できる大きな会社に申し込む必要があります。そもそも現在は異様に高いサービス付き高級施設などで数千万円掛かる老人ホームが話題になるなどしています。

 が、じいちゃんばあちゃんが増えまくると、自宅売却すれば夫婦共に入れる程度の金額に落ち着いてくるかもしれません。ただマイホームの立地などでは売りにくい物件もありそうです。耐震基準が古い物件、坂のアップダウンが厳しい地域、ハザードマップで浸水や土砂崩れなどの危険数値が高い所は厳しい。

 県庁所在地の市街地とかでは売れないということはなさそうです。衣食住のうち、衣はあまり気にする必要はなさそうです。食さえ充実させれば、幸福度はそれほど下がらなそうです。友人がいる人はそれが財産になるでしょうし、ちょくちょく会っていれば、互いの変化にも気付きやすい。

 たしかに昔より長生きするようにはなりましたが、年金制度や介護法整備などが平均寿命の伸びに対応していない。昭和の頃は二十歳くらいから60歳定年までの40年分を社会保険に強制的に簒奪されていた収入分を60〜80歳までに20年かけて取り戻していた。

 それが、幸か不幸か無駄に長生きするようになってしまい、85歳以上まで生きると貧乏だとお金が足りなくなってしまう状況になってきているのが現在です。ただそもそも40年間、社会保険という形式での強制貯蓄させられた資金20年以上分を払い込まれた訳ですから、ごちゃごちゃ言う資格はありません。

 僕ら世代は50年間払わないと、今の年寄が送っているレベルの生活は送れないのは確実なので、70〜75歳までは労働からは解放されない。まあ、昔の年寄に比べると、健康状態はかなり改善されているのは事実なので、大概の人々は余程の不摂生をしてきた場合を除けば、体力に似合ったレベルの仕事に付けるのではと考えています。

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